花の鑑賞効果
2025年08月7日
こんにちは。
作業療法士の小笠原です。
本日8月7日は「花の日」です。
「は(8)な(7)」の語呂合せです。
花は装飾や鑑賞だけでなく、儀式や感情表現にも用いられており、花を飾る行為は古代より生活に根付いています。
今回は「花」の鑑賞効果についてのお話しです。
花は、心理的・生理的なストレス緩和に効果があるという研究論文が複数発表されています。
農研機構の研究では、実験参加者に不快な画像を見せてネガティブな気分になった後に、花の画像を見せたところ、不快な画像によって生じたネガティブな情動(恐怖や嫌悪感)が減少してポジティブに転じましたという結果が出たとのことです。
さらに、不快な画像鑑賞によって上昇していた血圧は3.4%低下し、ストレスによって上昇したホルモンの値は花の画像によって21%低下することが確認されたそうです。
実験参加者は「花」という刺激に惹きつけられることで、ストレス源であった不快画像から注意が逸れたと推察されました。
その結果、ネガティブな情動を生起させていた扁桃体領域の活動が減少し、身体に生じていたストレス反応(血圧やホルモンの上昇)も緩和したと考えられています。
これらの効果は花だけでなく、自然の緑によっても同様にみられているようです。
花や緑を愛でることは、季節の移り変わりを感じ、自然とのつながりを感じられるという効果もあり、生活の質(QOL)の向上にも大きく関わってくると思います。
街に花が増えることで犯罪発生率の低下にも影響があるというデータもあります。
フラワーセラピーだけでなく、防犯ガーデニングとしても幅広い効果が期待できますね。

まだまだ蒸し暑い日が続きそうですので、体調管理には気を付けてお過ごしください。

