高次脳機能障害を知ろう!~失行~

2019年12月25日

 

。:*・゚Merry X’mas:*・゚。(*´∀`)ノ

ここ最近雪が降ることが少なかったので、珍しく雪のないクリスマスになりましたね!

雪は降らずとも気温が低い日は続いているので、風邪など引かないように体調管理はしっかりしましょう!

 

 

 

今日は「失行」について、症状・どのようなリハビリをするのかについて書いていきたいと思います!

 

 

 失行とは、身体を動かすことは出来るのに、目的に合った運動が出来ない状態のことをいいます。

 

 

「失行」でみられる症状の種類
①≪観念失行≫…使い慣れているはずの道具を使うことが出来ない・目標に至る一連の行為を段取り良く行うことが出来ない。

 

②≪観念運動失行≫…生活の中では自然と出来る動作を、口頭で指示される・模倣する場面になると意図的に行うことが困難になる。

 

③≪肢節運動失行≫…運動麻痺や感覚障害がないのに、巧緻動作がうまくできなくなる。

 

④≪着衣失行≫…衣服を着脱する際に起こる失行。目の前の衣服をどのように扱ったらよいのかわからない状況に陥ってしまう。

 

①~④の症状が必ず全て出現するというわけではありませんが、この中の症状が複数みられることもあり、

道具が使えない・人に言われたことが出来ない・1人で着替えることが出来ないといった問題が生活の中で生じてきます。

 

 

 

では、「失行」ではどのようなリハビリをするのでしょうか。

 慢性期の日常生活を障害する失行症状の自然回復は起こりにくいと言われています。

また、失行のリハビリは、訓練した行為には改善が見られたとしても、訓練をしていない行為への汎化は難しいとされています。

そのため、失行症状がある方がリハビリをする場合、「自宅でできなくて困っている行為」・「使えるようになりたい物品操作」等を明確にしたうえでリハビリに取り組んでいく必要があります。

 そして、訓練効果を維持していくためには、訓練した行為を日常生活の中で自発的に実行し続けていくことが大切になります。

 

 

 物品操作の訓練を行う場合、その物品の持ち方や腕の位置・動かす方向・手順などを必要に応じて分解し、

口頭指示や模倣・介助により段階的に訓練を行っていきます。(手順を口に出しながら動作を行うのも良いとされています。

 

 更衣などの日常生活動作を練習する場合は、その動作を実行中に間違いが最小限になるように助けながら実施します。

そして、日々練習をしていく中で少しずつ間違いが減り、上手になってきたら少しずつサポートを低減、動作の獲得を目指していくことになります。

 

 

 

何回かにわけて高次脳機能障害について紹介してきましたが、

何となくどのような症状なのか、イメージ・理解できましたでしょうか。

外から見ただけではわからないことが多い高次脳機能障害ではありますが、後遺症としてその症状が残ると

生活を送る上でうまく出来ない・大変になってしまうことが多いのです。

何が苦手なのかを理解したうえで、環境を変えてみたり、声掛けの仕方を変えてみるだけでその人の生活のしやすさが変わることもあります。

一般的には「脳卒中」と聞くと、「麻痺が出る」というイメージがとても強いかもしれませんが、

これを機に「高次脳機能障害」が出る方もいるということを知っていただければと思います♪

 

 

さて!

今年も残すところあと約一週間!

年末年始はなにかとバタバタ忙しい時期かもしれませんが、体に無理のない範囲で頑張りましょう☆

୧꒰*´꒳`*꒱૭✧