閉鎖空間についての一説。
2022年09月8日
こんにちは。
作業療法士の小笠原です。
台風が過ぎて秋晴れの気持ちが良い日が続きそうですね。
今回の散歩写真はキノコ第2弾です。
一枚目。
これぞ森のキノコ①かと。
二枚目。
ハッスルしたキノコ達です。
秋ですね。
さて、
1504年の9月8日は、
ミケランジェロの代表作『ダビデ像』が公開された日だそうです。
ミケランジェロは、好奇の視線にさらされながら作業することを嫌い、土台と大理石の周りを仕切りで囲って極秘裏に作業を続けたそうです。
ある程度閉鎖された空間で作業すると集中しやすいと感じる方は多いと思いますが、閉鎖された空間にいる人数によって精神への影響は変わってくるようです。
まずは、集団。
人は、
外界から断絶された狭い場所で距離をとることができないような集団生活をさせられると、ひどく残虐な行為をしてしまう傾向があるという説があります。
説の元の1つは、
かつてアメリカの心理学者であるフィリップ・ジンバルドーが行ったスタンフォード監獄実験という有名な実験の話からです。
新聞で公募したアメリカとカナダの中流家庭出身の「十分に分別があり、情緒的に安定した、正常で、知的な」男子大学生24人に役割を与えて大学地下の実験室に閉じ込めるという実験です。
半数に看守役、残り半数に囚人役を割りあて、2週間の時を過ごす予定でした。
当初、被験者達は人間味のある振る舞いをしていたようですが、時間が経過するにつれて与えられた役割と現実の境目がなくなっていきました。
その結果、看守役の被験者たちは囚人役の人間を動物のように扱うようになってしまい、実験は6日で中止される事となりました。
閉鎖空間という環境は追い込みやすく、人から人間性を容易に奪い去るという結果が出てしまいました。
説の1つですが、
これは何度か映画にもなっているくらい有名な実験ですね。
さて、
人数が2人に絞られると話は変わってきます。
2人の間には依存が生まれ、信頼関係ができるそうです。
「閉鎖された空間」は「恐怖空間」に当たるので、「吊り橋効果」にもなるといわれています。
何にでも適度が大切で、大なり小なり開放性が必要なんですね。