「疼痛ケア」始めました!―痛みとリハビリ―
2021年11月15日
こんにちは。作業療法士の小笠原です。
辛い痛みにお悩みの方へ。
この度、当施設では「疼痛ケア」を始めました!
「疼痛」とは、「痛み」の事です。
「痛み」とは、皮膚や筋などの組織の損傷からの生体防御によるものだけでなく、身体のどこにも原因が見当たらない感覚・感情も含みます。
「痛みがとれない」、「痛くて寝れない」、「痛いから何もできない、する気がおきない」など、痛みに悩まされている方も多いと思います。
日常生活に支障が出て辛い思いをしている方もいらっしゃるでしょう。
さらに、「痛み」は個人の主観的なもののため、客観的には理解されにくいです。
そのことで辛い思いをしてしまうこともあると思います。
「痛み」に対するリハビリの役目は、痛みの軽減と、痛みによって生じた運動障害の改善を目指し、日常生活を出来るだけ多く取り戻すことです。
痛みの程度や原因、ライフスタイル、恐怖心、耐性は人それぞれですので、「痛み」を特異的なものと捉えずに、セラピストの視点から「その人の痛み」に対してアプローチをいたします。
「疼痛ケア」プランでは、痛みの軽減を目的にリハビリプログラムを計画いたします。
具体的な内容ですが、
痛みに対して「疼痛ケア」プランでは、以下の2点を中心に介入いたします。
●モビライゼーション
モビライゼーションとは、曲げにくかったり、伸ばしにくい関節の動きを改善したり、柔軟性の低い筋肉を伸ばしたり、強張っている筋肉を柔らかくします。他に、関節の安定性や神経の動きをスムーズにする方法です。
このモビライゼーションを行うことで、痛みの軽減、関節の動きの改善や筋肉、骨、靭帯などの組織の治癒の促進をはかります。
●関節可動域練習
変形・変性や炎症など関節の構造に問題がある場合、関節の可動域に制限ができてしまいます。また、関節の構造に問題がなくても、痛みが長期間続き可動性が低下した期間が続くと、筋肉や靭帯などの柔軟性が低下してしまい、関節の可動域に制限ができてしまうこともあります。
様々な運動方法を組み合わせながら、ご負担が少ないように可動域の維持・改善をはかります。
※患部だけでなく、二次的に起こった他部分の痛みや悪化した姿勢が良くなるには時間がかかります。
全身の関節・筋力・脳からの神経伝達・バランスを考えたリハビリをすることが大切です。
必要に応じて、以下の介入も行います。
●固有受容性神経筋促通法(PNF)
脳卒中などによる麻痺が日常生活では支障がない程度でも、痛みの原因になる場合があります。
筋や関節などの位置や動き、力の受容器に刺激を加えながら運動を誘導することで、中枢神経(=脳と脊髄)機構の働きを賦活化し、神経・筋の活動を促進させる方法を行い、再発防止をはかります。
以上が「疼痛ケア」プランの基本プログラムとなります。
お時間は1回60分となっております。
痛みの程度や原因、リスク、恐怖心、ライフスタイルなどは人それぞれです。
上記プログラムの他、その方に合ったアプローチをいたしますのでお気軽にご相談下さい。
※「疼痛ケア」プランの詳しくはこちら⇒
※痛みによって運動障害が出現してしてしまい、日常生活活動や趣味活動などに支障が出ていることがお悩みの方には、リハビリ(1回90分)プランがおすすめです。詳しくはこちら⇒
痛みの原因が身体的な機能低下だけで説明できない場合、痛みや痛みの悪循環に影響を及ぼす要因を考慮する必要があります。
損傷箇所や障害、病歴、生活歴は人それぞれ違うので、改善に繋がるためには効率的なアプローチが必要です。
脳梗塞リハビリステーション札幌中央のリハビリは、お身体の状態に合わせて適切で細やかなプログラムを立てさせていただきます。