体力の話
2023年11月2日
こんにちは。
作業療法士の小笠原です。
11月に入りましたが、秋らしい気持ちの良い日が続いていますね。
本日は、
日常でよく耳にする「体力」のお話しです。
古くから体力の概念は、「身体的要素」と「精神的要素」に分けられ、いずれの要素も「行動体力(行動を起こす能力)」と「防衛体力(抵抗や免疫力などの身体を守る能力)」に区別されています。
近年は、健康寿命を延ばす上で行動体力内の健康関連体力が重要視されています。
健康関連体力は以下の4つの要素で構成されています。
・心肺持久力:「スタミナ」ともいわれています。長時間の活動を可能にする能力です。
・筋力・筋持久力:動作自体に深く関係しており、筋力が高いと楽に身体を動かすことができ、疲れにくくなります。
・身体組成:体の脂肪の割合が必要以上に多くならないことが大切です。脂肪率が高いと生活習慣病への危険性が高まります。逆に低すぎると免疫力低下のリスクがあります。
・柔軟性:柔軟性を保つことで動作がスムーズに動かすことができます。低下すると、関節や筋肉への負担が大きくなってしまいます。
健康寿命を延ばすという観点からは、瞬発的な最大筋力を増やすことよりも、筋肉の持久力の維持・向上を目指し、負担にならない程度の負荷のある運動を繰り返し長く続けられることが目標となっています。
負担にならない程度の負荷のある運動は、器具を使ったものから、自分の体重を利用した自重トレーニングなど、様々なトレーニング方法があります。
ハードルが高いように感じて、大切なこととは分かってはいても手を出しにくい方が多いかと思います。
ウォーキングも一つの方法なので、ちょっと散歩をしてみたり、いつもの道を少し遠回りしてみることから始めてみませんか?
1本道が違うだけで景色はガラッと変わりますので、少しでも楽しみを見つけられたらと思います。
参考資料:基礎運動学(著;中村隆一、齋藤宏)